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Bollinger Band
1. Introduction イントロダクション
ボリンジャーバンドはJohn Bollingerによって開発されたボラティリティを測る指標である。価格の動きにそって分布し、多くの情報を与える。
- 調整の期間
- 買われ過ぎ、売られ過ぎの期間
- 継続シグナル
- プライスターゲット
- 買い・売りシグナル
ボリンジャーバンドは移動平均線の上下に帯を形成する移動平均エンベロップと似ているが、標準偏差を用いて統計学的に上下の帯を形成する点で異なっている。ボリンジャーバンドは多くのアナリストがボラティリティは静的ではなく動的変数であることを理解していない時代につくられた。
Figure 1 - EUR/USD ボリンジャーバンドの例
ボリンジャーバンドは3本のラインから成る。中央のライン(移動平均)とその上下に2本。Figure1参照。
2. Construction 構造
ボリンジャーバンドの構造を理解するためには、標準偏差を理解する必要がある。
標準偏差
標準偏差とは統計学の概念で、正規分布の概念に由来する。統計学を学習したことのあるひとなら、正規分布は釣鐘曲線と同種であると理解するであろう。例として、教授が成績をつけるのに正規分布を用いているとする。そうすると、ほとんどの学生が中間のBをとり、悪い成績をとる学生と最高のAをとる学生は少ない。1標準偏差ではプラスマイナスにかかわらず67.5%がこの中間層に含まれる。2標準偏差では95%が含まれる。つまり、5%の学生のみが絶対的に良いもしくは悪い成績をとるということになる。
では、これがどのように通貨取引に関係するのだろうか。ボリンジャーバンドは主にボラティリティを測るのに利用される。ボリンジャーバンドの上限、下限は2標準偏差を用いて、終値の95%を限定する。現在の終値と移動平均の終値の差ひいては移動平均と比較した現在の価格のボラティリティが標準偏差を増減させる。ボラティリティが高い、もしくは終値が移動平均と離れているとき、ボリンジャーバンドは95%に含まれる価格の幅を増やすことになる。
標準偏差のフォーミュラ

ボリンジャーバンドの構造は一度標準偏差を理解すれば非常に単純である。
中間のバンドは単純移動平均:

上のバンドは:

下のバンドは:

Bollingerは期間20が最適であるとしたが、すべての指標同様、有効なシグナルを出すためにはマーケットにあわせた調整が必要となる。
3. Interpretation of Bands 解釈
標準偏差は価格の変動が激しいときに高くなり、マーケットが穏やかなときに低くなる。移動平均エンベロップがパーセンテージを維持するのに対し、ボリンジャーバンドはボラティリティによって幅を広くしたり、縮めたりする。
- 価格の変動が激しいとき、幅が広くなる
- 価格の変動が穏やかなとき、幅は狭くなる
価格の変動は通常トップやボトムの反転のときに高くなる。マーケットトップのとき、トレーダーは利益を上げているか、ショートポジションの損失を恐れているかのどちらかである。
Figure 2 - EUR/JPY 日足 ボリンジャーバンドの広がり、狭まりの例
Figure2で緑の楕円は低いボラティリティを示しており、結果、ボリンジャーバンドの幅は狭くなっている。大きな赤の円で囲まれている年始3か月はボラティリティが高く、ボリンジャーバンドの幅が広いトレーディングレンジを示している。
6月上旬、8月中旬、12月をみると、マーケットトップに達した後、価格が急激に下落している。またこの期間のEUR/JPYに関していえば、マーケットボトムに達した後は急激な動きはない。価格はいくつかのトレーディングセッションを経て緩やかに上昇している。ユーロは2006年の間、円に対して累積し、マーケットトップにあるときに売りが増えている。価格が下落を始める時にロングポジションの利益確定をしようとするからである。FXの取引においては基軸通貨(ここではユーロ)のマーケットトップは決済通貨(ここでは円)のマーケットボトムとなる。
4. Squeezes and Bulges ボリンジャーバンドの縮小と拡大
ボリンジャーバンドが狭い標準偏差を示すとき、通常、調整期間であり、トレーダーが新しい動きに備えて調整を行っているため、近々ブレイクするシグナルであると考えられる。価格が狭いバンドに長く位置していればいるほど、ブレイクの可能性は高くなる。
Figure 3 - 調整を示す幅の狭いボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドが価格から非常に離れているとき、トレンドの反転が近づいているシグナルである。Figure4の11月中旬をみると、価格の急激な下落を受けて、上下のバンドは非常に広くなっている。統計と正規分布理論によると、価格が上限もしくは下限に達したときにトレンドの反転が起こるとされている。
Figure 4 - 2月中旬の出っ張り
5. Price Action in a Trending Market トレンドのあるマーケットでの価格の動き
ボリンジャーバンドはトレンドのあるマーケットを視覚的に分析するのに優れている。
Figure 5 - EUR/USD トレンド期間の価格の動き
トレンドパターンと持続シグナル
- 通常、上昇局面では価格は上のバンドと中間の移動平均線の間に位置する(Figure5の11月から12月参照)
- 通常、下降局面では価格は中間の移動平均線と下のバンドの間に位置する(Figure5の1月参照)
- 上のバンドの上もしくは下のバンドの下で価格が終値を迎える時は反転のシグナルではなく、その次に上のバンドの上もしくは下のバンドの下で価格が終値を迎える時がトレンド継続のサイン。
- このようにして価格が上昇トレンドのときに上のバンドに乗り、下降トレンドのときに下のバンドに乗る。
Figure5の10月から1月までの期間は上昇トレンドのときに価格の動きが上のバンドに乗っているはっきりとした例である。
反転
- 価格が上下どちらかのバンドに達したら、価格が反対の方向に転換するのを待つ必要がある。
- 価格と移動平均線がクロスすればもっと良い。
Figure5にトレンド反転のシグナルが赤の矢印で示されている。この2点のガイドラインに従うと、実際のマーケットトップに達する前、12月中旬にポジションを決済していることになる。これはノイズによるものであるが、実際のマーケットトップとの差はそれほど大きくない。
6. Price Targets in Ranging Markets トレーディングレンジ内でのプライスターゲット
ボリンジャーバンドは移動平均エンベロップと同様、通貨の買われ過ぎ・売られ過ぎの期間を示す。下記のガイドラインはごく一般的なものである。横ばいのトレンドでボリンジャーバンドを利用する時には、多くの側面を考慮しなければならない。ここでトレーディングレンジの特徴即ちブレイクが起こるサインを考慮することが重要となる。但し、トレンドのあるマーケットではこれらの手法は有効ではない。
- 価格が上のバンドに達したとき、買われ過ぎ。
- 価格が下のバンドに達したとき、売られ過ぎ。
ボリンジャーバンドの最も有効な利用法として、トレーディングレンジ内で上記買われ過ぎ・売られ過ぎのレベルをプライスターゲットとする手法がある。
- 価格が下のバンドにバウンドして移動平均線とクロスしたとき、上のバンドは売りのプライスレベルと考えられる。
- 価格が上のバンドにバウンドして移動平均線とクロスしたとき、下のバンドは買いのプライスレベルと考えられる。
Figure 6 - 買われ過ぎ・売られ過ぎレベルによるプライスターゲット
Figure6の1、3、5の丸で囲われている箇所は下のバンドがショートポジションの利益確定のターゲットとなっている例である。2、4、6の価格が上のバンドに達している箇所はロングポジションの利益確定のターゲットとなっている。
余談になるが、Figure6 の黄色の丸で囲われている箇所は興味深い動きを示している。上記のルールに従っていれば必要より早くショートポジションを決済していることになる。(価格が下のバンドに達した後、青いロウソク足がある)その日の高値は素早く下落しており、短期の強気のモメンタムが弱気に押されていることがはっきりわかる。ここでは上昇に転じるまでに約100ピプス下落している。
7. Double Bottom ダブルボトム
ダブルボトムは買いのシグナルである。価格が下のバンドを突き抜けた後リバウンドし、その後下のバントの上まで再び下落することをいう。2回目の安値は1回目の安値より安くなければならないわけではなく、1回目の安値が2回目の安値より安くなければならないわけでもない。重要なことは2回目の安値がボリンジャーバンドに達しないことである。この強気のシグナルは価格が中間のラインもしくは単純移動平均線の上で動いているときに確認される。
Figure7と8はダブルボトムの買いシグナルの例である。
Figure 7 - EUR/JPY ダブルボトム
Figure 8 - EUR/USD 上昇を示唆するダブルボトム
Figure8のダブルボトムは短期のシグナルとも長期のシグナルともとれる。
8. Double Top ダブルトップ
ダブルトップは売りシグナルのである。ダブルトップは価格が上のボリンジャーバンドを突き抜け、次の高値が上のバンドの下に位置するときに形成される。この弱気のシグナルは価格が下落し始めたとき、また価格が中間のバンドを下抜いたときに確認される。
Figure 9 - USD/JPY ダブルトップ売りシグナルの例
Figure9で3つの例が示されている。シグナルの意味は異なるが、すべてが次におこる下降トレンドの前兆となっている。
1. 8月上旬のダブルトップは8セッション続く下降トレンドの前兆となっている。
2. 10月上旬のダブルトップは重要なシグナルとなっている。もし、中間のバンドを確認として利用していれば、以降2か月間続くドルの下落により約700ピプス獲得できる。
- 11月の青いロウソク足で価格が中間のバンドを上抜いているが、このとき、ボラティリティは高くなく、ウィップソウということがわかる。
3. 12月の中旬から1月にさらにダブルトップがあり、次の5セッション続く下降トレンドの前兆となっている。このドルの収縮は 次に価格が下のバンドに達するまでの短い期間しか続いていない。
9. Conclusion 結論
これまでボリンジャーバンドの様々な利用法を述べてきたが、他の指標と同様、単独で利用すべきではない。ボリンジャーバンドは買われ過ぎ・売られ過ぎを示すオシレーターと併用すると効果的に機能する。ボリンジャーバンドはボラティリティとトレンドが考慮されるため、同じ用途の指標の利用は避けたい。代わりに出来高やモメンタム、センチメント、オープンインタレストの指標と併用するのが好ましい。ここで挙げた一般的なルールをそれだけでトレーディングストラテジーとして用いることのないよう注意が必要である。
Bollinger Bands まとめ
ボリンジャーバンドはボラティリティを測る指標で、買い/ 売りシグナル、利益確定のプライスターゲットなど、トレンド認識に必要な情報を得ることができる。多くのトレーダーに利用されている一般的なインディケーターである。
トレンド
| 1. ボラティリティ | 上下バンドの幅が広い | 価格変動の増加 |
|---|---|---|
| 2. 調整 - “バンドの縮小” | 上下バンドが縮小する | ブレイクアウトする可能性が高い |
| 3. 大きなトレンド - “バンドの拡大” | 上下バンドが非常に広い | 反転が進行中 |
| 4. トレンド持続 | 上のバンドの上もしくは下のバンドの下で価格が終値を迎えるセッションが続く | 上昇/下降トレンドの持続 |
シグナル
| 1. ダブルトップ | ピークの終値が上のバンドを上抜き、次のピークの終値が上のバンドに達しない | 売りシグナル |
|---|---|---|
| 2. ダブルボトム | ピークの終値が下のバンドを下抜き、次のピークの終値が下のバンドに達しない | 買いシグナル |
| 3. プライスターゲット(トレーディングレンジ内) | 価格が下のバンドにバウンドし、上のバンドに近づく | ロングポジションの利益確定 |
| 価格が上のバンドにバウンドし、下のバンドに近づく | ショートポジションの利益確定 |























